小林製薬の「紅麹(べにこうじ)」の成分を含む健康食品を摂取した人が腎臓の病気などを発症した問題で、過去に工場で紅麹原料を製造するタンクの中に水が混入するトラブルがあったことがわかりました。

会社は「今回の問題と関係があるかはわからない」としていて、大阪市などは工場の衛生管理の状況について調べています。

この問題は、小林製薬の「紅麹」の成分を含む健康食品を摂取した人が腎臓の病気などを発症し、去年、大阪市内の工場で製造された紅麹原料から青カビが作る「プベルル酸」とみられる物質が検出されています。

この工場は老朽化を理由に去年12月に閉鎖していますが、過去に紅麹原料を製造するタンクに水が混入するトラブルがあったことが会社への取材でわかりました。

会社によりますと、このタンクではコメに紅麹菌を加えて培養していて、タンクは外側の一部が温水につかる構造になっていました。

しかし、何らかの不具合で温水がタンクの内部に入ったとみられるということです。

会社ではタンクの部品を交換するなどして対応し、中の紅麹原料は廃棄したということです。

会社はトラブルが起きた時期を明らかにしておらず、「今回の問題と関係があるかはわからない」としています。

大阪市などは先月(3月)この工場に立ち入り検査を行っていて、過去のトラブルの経緯を含め、工場の衛生管理の状況や製造工程などについて調べています。

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20240405/2000083452.html