道路の舗装工事などを手がける大手の「NIPPO」が、新品のアスファルトを使う契約だったにもかかわらず使用済みの材料を使って道路工事を行っていた問題で、会社は20日、高速道路や国道、空港の合わせて21の工事で契約と異なる施工を行っていたとホームページで公表しました。
この問題は「NIPPO」が東日本高速道路から請け負った道路の舗装工事で、契約では新品のアスファルトを使うことになっていたにもかかわらず、使用済みの材料を使って施工していたもので、会社は、NHKの取材に対し「調査を継続中だ」としていました。
これについて会社は20日、ホームページに文書を掲載し問題を公表しました。それによりますと、国土交通省、東日本高速道路、中日本高速道路から受注した全国21の工事で、契約と異なる使用済みの材料が使われていたとしています。
工事が行われたのは、▽東北自動車道、▽横浜横須賀道路、▽上信越自動車道、▽関越自動車道、▽北陸自動車道のほか、▽関東地方から中国地方にかけての各地の国道だとしています。羽田空港の滑走路や誘導路の工事もありました。
また、問題が発覚した経緯については、ことし2月に「『NIPPO』の子会社が使用済みのアスファルトを混ぜたものを新品として出荷しているのではないか」という情報提供を受け、調査を行った結果、確認されたとしています。
「NIPPO」は「ご迷惑をおかけし、おわび申し上げます。社内調査を継続し、再発防止に万全を期すとともにお客様と協議の上、対応を検討します」とコメントしています。
アスファルトは多くが再利用され、各地の道路で舗装に活用されていますが、新品と比べて耐久性が低くなる可能性も指摘されていて、国土交通省は路面の耐久性に問題がないかなど調査を行って報告するよう会社に求めています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240420/k10014428391000.html
