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住信SBI、短プラ上げ 変動型住宅ローン金利に上昇圧力

住信SBIネット銀行は17日、短期融資の基準となる短期プライムレート(短プラ)を0.1%引き上げて年1.775%にすると発表した。5月1日から適用する。短プラは変動型住宅ローン金利の基準で、同行で借りたローン金利は上がる可能性が高い。

日銀が3月にマイナス金利政策を解除してから短プラの引き上げが表面化するのは初めて。預金金利の引き上げに伴う調達コストの上昇を反映したとしている。日銀が2016年2月にマイナス金利政策を導入した際、住信SBIは短プラを据え置いていた。

住信SBIの4月時点の変動型住宅ローンの基準金利は2.775%で最優遇金利は0.298%。銀行は一般的に住宅ローンの基準金利を毎年4月1日と10月1日に見直している。

10月までに再び短プラを下げなければ、10月から変動型の基準金利は上昇。25年1月の返済分から影響する。

住信SBIは23年3月期の住宅ローン実行額が1兆4000億円超で、メガバンクを上回る。残高ベースでは23年12月末時点で6兆円を超え、このうち変動金利型は93%を占める。

短プラは1年未満の短期融資の基準金利。同行が短プラを上げるのは07年に営業開始してから初めて。日銀によると最も多くの銀行が設定している水準(最頻値)は09年1月以来、1.475%で据え置かれてきた。

変動型の住宅ローンの基準金利は多くの大手行が短プラに連動して決めており、影響が大きい。