この日、捜査員は60代の男のある行為を目撃していました。
男性捜査員: 「あんなにまだ隙間がある中で、いきなり女性の後ろくっついてね、気持ち悪いですよ」
男: 「はい」 男性捜査員: 「そういう相談もいっぱいあるんですよね」

男は車内には十分なスペースがあったにもかかわらず、優先席付近にいた若い女性のすぐ真後ろに、体をぴったり寄せていました。

そして追及する捜査員に、男が動機を口にしました。 男: 「においとか」 男性捜査員: 「においが好きなの?」 男: 「うん」

「女性の匂いを嗅ぎたかった」。法律では規制しきれない、“触らない痴漢”といわれる行為です。
“触らない痴漢”とは「わざと至近距離に近づいてにおいをかぐ」「首筋や耳などに息を吹きかける」
「見知らぬ相手に、スマホのデータ共有機能でわいせつ画像を送り付ける」といった行為で、近年急増している、新たな痴漢の手口です。

痴漢行為を規制する、愛知県の迷惑行為防止条例では、「卑猥な行為」として「体への接触」は明記されているものの、
匂いを嗅ぐなどの「触らない痴漢」には明確な記述がありません。
男性捜査員: 「それがエスカレートしていって、手を触っただとかそういう話になってくると、もちろん捜査員が見ていたら、現行犯逮捕します」
男: 「はい」

男性捜査員: 「はっきり言って女性からしたらあんな乗り方してねやったら、気持ち悪いんですわ」 男: 「はい…」

そして男は「触らない痴漢」の先にあった、本心も語りました。 村上警部補: 「きっかけっていうのはどういう?」
男: 「ちょっと性的欲求が出ちゃったかな。体に触れるかもって」 今回は、女性側に触られた認識がなく、
「二度と同じようなことをしない」と書面で約束することで、男は逮捕ではなく「警告」となりました。

村上警部補: 「手の甲で揺れに乗じて“当たる”だとか、股間の押し当てですね、これが則犯罪となるかといったら
すれすれな状態でそういう行為を繰り返すやつがいます。現行犯逮捕できなくても『先制予防活動』といいまして、
先に警察から声掛けして指導する方法もとっています」
https://news.goo.ne.jp/article/tokaitv/nation/tokaitv-20240421-2102-33748.html