竹中平蔵「私は経済学者ではなく、本当はミュージシャンになりたかった」私がいなくても経済は成り立つ…日本ドラマよりも韓国ドラマのが面白いのは当然
4/22(月) 17:10配信


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みんかぶマガジン
竹中平蔵「そもそも私は経済学者ではなく、ミュージシャンになりたかったのです」
 そもそも私は経済学者ではなく、ミュージシャンになりたかったのです。高校時代は吹奏楽団でホルンを吹き、大学時代はマンドリンクラブで指揮者をしていました。プロの打楽器奏者に従事することもありました。ただ自分の才能じゃ食っていけないと思い、違う道を選びました。プロでやっている人は本当にすごいと思います。生活が不安定な中でも、美を追求しているわけですから。

 経済学者はいなくても経済はありますよね。でもアーティストがいないとアートはないのです。アーティストというのは無から感動を創り出す、偉大な仕事です。だからこそアーティストには敬意を払わないといけないのです。

アートの国・日本だが、フランスや韓国に予算の面で負けている
 ただ日本にはアートを巡り大きな問題があります。「日本は素晴らしいアートの国だ」などとは言われるのですが、実は国のアートの予算はとても低いのです。年間1000億円程度ですから、一人当たり900円くらいです。フランスや韓国では一人当たり5000円を突破しています。

 そんな日本よりも一人あたりのアート予算がさらに低い国があります。それはアメリカです。アメリカは寄付を認める社会、つまり寄付が税金控除になるのです。これも結局、国からの予算とは別のアーティストの財政負担になります。結局は国が直接出すのか、民間に出させるかの違いなのですが、日本は残念なことにどっちもないのです。アートの国と言われながら、それに対する措置がないということは非常に残念なことです。

なぜ日本のドラマ・映画よりも韓国の方が面白いのか
 とはいえ、繰り返しますが、多くの日本人にはアートに対する素養があります。多くの国民が歌や楽器のお稽古に通いますし、中年男性による「親父バンド」もそうです。発展の余地があるのに、それを税金・国が助けていないのです。

 つまり今の日本の状況だとアーティストは生まれにくいのです。だからドラマ・映画をとっても韓国の方が面白い。なぜ日本でテレビドラマを制作していた人たちがネットフリックスにうつっているかといえば、使える予算が違うからです。中国もモダンアートにとても力を入れています。


https://news.yahoo.co.jp/articles/4ab1975cf6846a0dbbc17e18ae02304c52ac9784