最初にフードデリバリー業界における出前館の立ち位置を確認しておきましょう。図表2は、国内のフードデリバリーのデイリーアクティブユーザー(DAU、1日あたりの利用者数)のシェアを示したものです。2023年8月時点の出前館のシェアは46%と過半数に迫る勢いで、国内トップを誇っています。
https://news.livedoor.com/article/detail/26321532/
出前館がとりわけ評価されているのは、「時間通りに配達されているか」や「配達の速さが期待通りであるか」といった「時間」に関するものです(図表3)。

時間効率を意味する「タイパ」が重視される昨今、出前館は正確な配達時間や速さの観点で顧客満足度を高めながら、業界シェアを増やしてきたといえるでしょう。

ただ、業界シェアを確保しているとはいえ、出前館は営業赤字が続く苦しい状況です。では、なぜこれほどまでに赤字が続いているのでしょうか。