https://mainichi.jp/articles/20240507/k00/00m/040/097000c

 観光立町を掲げる多摩川上流の東京都奥多摩町が、河川敷でバーベキューを楽しむ観光客が放置したごみに頭を悩ませている。ごみは河川敷だけでなく、住宅の敷地や公衆トイレ内にも捨てられている。観光客と観光ごみの間で揺れる町は、河川敷でのバーベキューを禁じる強硬策の検討も始めた。

 ゴールデンウイークの中日の2日、奥多摩町役場近くを流れる多摩川河川敷の上空にスピーカーを取り付けたドローンが飛行していた。

 「ごみは持ち帰りましょう。放置すれば不法投棄として法で罰せられます」。英語と日本語で繰り返しアナウンスが流れる。

 この日、河川敷でバーベキューをしていたのは十数組。外国人観光客の姿も目立つ。友人5人と一緒にいたベトナム出身のタイさん(21)によると、JR奥多摩駅から徒歩10分以内と近く、美しい渓谷の河川敷で無料でバーベキューを楽しめる場所としてSNS(ネット交流サービス)で有名だという。「ネットにはごみ問題は載っていなかったが、ごみはきちんと持ち帰ります」と話した。