もはや「素晴らしいニッポン」は建前か。インバウンド急拡大の今、外国人に聞いた「日本の嫌いなところ」(All About)
https://news.yahoo.co.jp/articles/84d0d9ddef043775815b335bda2904e6b950d731
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まず30年以上日本に暮らしてきたアメリカ人に単刀直入に聞いた。「あなたは日本の何が嫌いか」と。
この男性はまず、「日本に住むというのは、他の国で感じるような不安や恐怖、心配事とは無縁で暮らせることを意味する。凶悪犯罪もめったにないし、夜中にうっかり行ってはいけない地域に入ってしまう心配をしなくていい。カフェで注文を取りに行くときに、ノートパソコンをテーブルの上に置きっぱなしにもできる」と褒めた一方で、「日本に住むことで起きる問題の1つは、日本での生活に慣れてしまうと、外国に帰国したり訪れるときに、大人しくて世間知らずで異常なほど性善説を信じる人になってしまい、腑抜けた人間になってしまうという大きなリスクを負うということだ」と語る。
別のアメリカ人男性に同じ質問をすると、「日本には痴漢や、パンティー泥棒の国会議員(自民党の高木毅議員など)のような一風変わった性的な犯罪はけっこうあるな。それは明らかにネガティブ要素だろう」と語る。
このアメリカ人はさらにこう言う。「日本の住宅は一般的に質が低い。断熱材をがっつり使うことが一般的でないため、冬にマンションの中で凍えそうなくらい寒い」と言う。またこの男性は、日本の仕事文化にも不満を持ち、「威圧的な労働文化に対する私の忍耐は、年を追うごとに弱まっていくのが分かる」と語っている。
つまり、よく言われることだが、日本の企業文化は形式ばっていて、表面的に折り目正しく見せ、体裁を取り繕うことが重要視されており、このアメリカ人男性は日本のビジネス文化に疲れきっているという。「あとは物事の決定に時間がかかる」とも付け加える。
ビジネス文化については、10年近く日本に住んでいるシンガポール人女性も同様のことを言っている。「3時間も4時間も会議が続いて、みんな黙ってしまって、結論が出ないのは耐えられない」と言い、逆に、「日本人の多くは、自分がどう感じているかを述べたり、理屈を説明したり、意見がどう違うかを議論したりしたがらず、そういう状況を作らないように取り繕う傾向がある。だけど、そういう状況がいつも誤解を招いてトラブルの原因になっている」と指摘する。
日本在住3年のフランス出身の女性は、「日本人の若い女性が着ている、アニメのような、いかにもかわいい服装はほほ笑ましいし、日本らしいところではあるけど……」と言って、こう続ける。「最近、外国人のオタクっぽい男性がたくさん日本を訪れていて、彼らがかわいい服装の日本人女性らを電車などで気持ち悪くじろじろ見ているのに気付く。女性たちは大人しそうに見えるので『気をつけて!』と言いたくなる」と説明する。
日本のビジネス文化については、「行間を読む必要があって、それが面倒だ。空気を読む相手が率直に語らないせいで、私としては、自分が間違ったことを言ったのか、やったのか、相手を怒らせたのか、よく分からないことがある」と困惑しているようだ。
さらに、別のアメリカ人男性に「日本の嫌いなところは?」と聞くとこう答えた。
「一番嫌いなことは、日本では、ただ暮らしているだけではいけないということだと思う。実際、日本に住んでいる間は、常に日本での生活についてポジティブに語らなければいけなくて、『日本は素晴らしい!』と言うことを日本人から期待されているのに気が付く。まるでカルト宗教にとらわれているのと似ているな」と。
(後略