「団地住民は住めない…」高島平タワマン化計画 「反対」署名で地元の2自治会が訴えたい3つの火種
2025年3月15日 06時00分

◆家賃が大幅に上がれば… 住民のほとんど移れない
署名の呼び掛け用紙では、まず「33街区の建て替え・住民の転居時期、転居に伴う補償等具体的な説明がなく、不安が募っている」と、将来的な家賃など詳細について、区とURが連携した住民説明会の開催を要望する。
家賃について、地元の不動産会社代表は「タワマンでは20万円以上もありうる」。
現在の家賃は約6万~12万円。住民がタワマンに移る場合は最大3万5000円の減免措置があるものの、年金暮らし世帯に大きな負担増となる。

2丁目団地自治会の堀裕子副会長(76)は首をかしげる。「建て替えには賛成。でも、タワマンには今住む人はほとんどみんな入れない。今住む人が入れないタワマンを建ててどうするつもりなのか」
URはタワマンに移らない住民に、高島平の一部街区を含め全国のUR賃貸住宅をあっせんする。

◆署名呼びかける男性の驚きと憤りとは?
2月12日から朝に旧高七小前や緑地に立って、通行人にタワマン計画について説明する3丁目分譲団地の男性(77)がいる。
3月13日から自転車につるすパネルに署名用紙2枚を追加した。黄色は3丁目用、白色は3丁目以外。3丁目自治会は黄色い署名用紙を全戸配布した。
男性は計画を知った時の驚きと憤りを語る。
「タワマンは、33街区のうち2棟の建て替えかと思っていたら全7棟分なんて。家賃の大幅な上昇と戸数の減少で、高島平に住み続けられない人が1000人以上出てくるのではないか。居住権の侵害だ」

https://www.tokyo-np.co.jp/article/391848