万博「えきそば3850円」高額すぎる批判は的外れ テーマパークも2千~3千円台あり

2025年大阪・関西万博の会場で提供される食事が「高額」などとインターネットで批判されている。1杯2千円のラーメンや3850円の「えきそば」を〝新たな火種〟と報じるメディアもある。
だが通常、大規模な催しやテーマパークでは、食事は街場の飲食店に比べると割高だ。なぜネガティブな声が広がっているのか。専門家は「本質論から外れ、万博批判のための批判になっている」と指摘する。

過去の万博はどうだったのか。21~22年に開催されたドバイ万博では、世界各国の料理を200以上の飲食店で提供。
1個約2千円のハンバーガー店もあり、この万博に出店した回転ずし「スシロー」はマグロ2貫で約600円だった。しかし、批判など起こらず人気を博した。

一方、25年万博に関しては厳しい声が相次ぐ。これを「批判のための批判」と指摘するのは、観光社会学が専門でテーマパーク業界などにも詳しい立命館大学の遠藤英樹教授だ。

「単なる食事でなく、万博という特別な空間で味わう体験。それにどんなメッセージや意味が込められているかが伝われば決して高くない」

割高といえばテーマパークも同様だ。
東京ディズニーリゾート(千葉県)やユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市此花区)のレストランは、いずれも2千円台や3千円台が中心の店もあり、
キャラクター容器に入ったポップコーンも3千~5千円ほどと高額。

しかし、遠藤氏は「これまで目立った批判はない」とする。その上で「食事が万博のテーマに沿っていないなど本質の批判であればよいが、食事の値段への苦情は何も生まない」と強調した。(田村慶子)
https://news.yahoo.co.jp/articles/e1f93952f7652aa140476ae63a564d43e744657e?page=2