
ウクライナ西部に住むIT技術者の30代男性も自宅にこもっている一人だ。匿名を条件に取材に応じた男性は「刑務所にいるように感じている」と語った。妻と幼い子ども2人と暮らす。「自分が動員されたら家族にとって一大事だ」
半年余りで、自宅から出たのはクリスマスの日に親類宅に行った時などの3回のみ。それも親族が公的機関に勤めているため、その車に乗って移動すれば「安全」と考えたためだ。
「どの街角でバスに乗せられるか分からない」。自宅にこもるのを恥だと思わせる社会の雰囲気があるのは感じている。だが、武器を握ったこともない自分が戦場で戦えるとも思えない。「愛国心はある。侵攻前に周囲からの出国の勧めも断ってとどまった」という。「自分は戦うこと以外で国に貢献したいと思っている。軍に入れば、その希望は難しい」
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