福岡県大任町議会の12月定例会(10日開会予定)で、2015年6月以来、約6年ぶりに一般質問がある見込みであることが3日、分かった。
全国町村議会議長会などによると、大任町が全国の町村議会で最も長く「一般質問ゼロ」の期間が続いているという。

同町議会での一般質問は低調傾向が続いており、07年には2件あったが、08年は0件に。09年2件、10年3件と続いたが、10年6月以降は行われなくなった。
15年6月、新人議員1人が質問に立ったが、その後は再びゼロが続いた。

1期目だった15年6月、一般質問した町議(76)は「委員会で、各議員は町長ら執行部と丁々発止の議論をしており、一般質問するより有益だと感じた。質問がないからといって町議が仕事をしてないわけではない」と反論する。

2日に町議会事務局へ質問通告書を提出した町議(52)は「町政を担う首長個人の行為などについて、ただせるのは一般質問だけ。町民が関心を持っている事柄について直接質問したい」と話した。

全国町村議会議長会によると、町村議会では各定例会で一般質問を行うのが一般的で、回数が少ない議会でも1年に1件はあるという。
大正大の江藤俊昭教授(地方自治論)は「一般質問が何年もないことを放置している議会の姿勢は問題だ。住民の地域政治への無関心を助長し、議会に対する監視の目が緩みかねない」と警告する。

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