福島産米、震災後初めて米国に輸出…原発事故による日本産食品の輸入停止措置撤廃で

東京電力福島第一原発の事故後、米国が実施した日本産食品の輸入停止措置が今年9月に撤廃されたのを受け、福島県産米が震災後初めて米国向けに輸出される。24日にJA会津よつば本店(福島県会津若松市)で出発式が行われた。

米国は原発事故後、14県産の延べ100品目の輸入を停止。福島県産はコメや原木シイタケなど35品目に及んでいた。

 今回はオリジナル品種のコメ「天のつぶ」140キロを輸出。来年3月上旬に開かれる日本食の展示会で販売される予定という。同JAの長谷川正市組合長(71)は「食べてもらうことでおいしさを伝えたい」と期待を込める。

 県によると、昨年度の県産品輸出額は9億500万円で、うち3億4900万円(38・6%)を米国が占めた。これまでは酒や工芸品が多かったが、今後はコメを中心に輸出額拡大に貢献すると期待されている。

 県の担当者は「すでに輸出されている他県産米と現地で作られている低価格米との競争に、後発としてどこまで食い込めるかが課題だ」と話している。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20211224-OYT1T50206/amp/