雪に書いた反戦メッセージで有罪、ロシア市民に広がる自主規制
https://news.yahoo.co.jp/articles/64dc2f56ebd2ce077c6d3d907c0b78d4b982f22a
ベラ・コトワさんは8時間に及ぶ警察による拘束と裁判所での手続きの末、罰金3万ルーブル(約2万6000円)を言い渡された。軍の信頼を傷つけるような行為を刑事罰の対象とするロシアの新法により、有罪判決を受けた第一号の1人となった。
コトワさんはシベリア地方の街クラスノヤルスクで、ソ連の初代指導者レーニンの銅像の足元に積もった雪に、「戦争反対」というメッセージをハートマークを添えて書き込んだ。それが罪状だった。
クラスノヤルスクの地方裁判所は罰金刑を言い渡し、コトワさんは控訴した。
この事件は地元メディアや対話アプリのテレグラムで取り上げられ、広く知られるようになった。地元の警察官が、コトワさんが書いたメッセージを足で消す様子を映した映像も広まった。
コトワさんの事件を担当したウラジミール・ワシン弁護士は、「いわゆる軍事非難法で最初の事件、最初の判決の1つだ。雪の上に、自分の意見をたったの単語2つ書いただけで有罪になった」と話す。
ロシア連邦議会は4日、ロシア軍の信頼を損なわせようとする行為を刑事罰の対象とし、軍に関する「偽情報」の拡散を禁じる新法を可決した。プーチン大統領は先月24日、ウクライナを「非ナチス化」するための「特別軍事作戦」だとして侵攻を開始。民主国家を侵略するための偽りの口実だとして、国際社会から非難が集まっている。