田川市で2018年、重度の低栄養状態による肺感染症で亡くなった常慶唯雅ちゃん、まだ1歳でした。

遺体には、父親にエアガンで撃たれたとみられる傷が71カ所、骨折が31カ所ありました。

唯雅ちゃんを放置し死なせた罪に問われた母親に11日、判決が言い渡されました。

起訴状などによりますと、常慶藍被告(27)は2018年、夫の雅則被告と共謀のうえ、三男の唯雅ちゃん(当時1歳)が衰弱していると知りながら、治療を受けさせず死亡させたとして、保護責任者遺棄致死の罪に問われていました。

検察側の主張によりますと、唯雅ちゃんは重度の低栄養状態で、体重が標準の半分程度の5.6キロと極度にやせ細っていました。さらに、骨折は腕や足、あばらなど31カ所にのぼり、父親の雅則被告(26)からエアガンで撃たれてできたとみられる傷は、全身に71カ所もあったということです。

そのうえで、「通常、親であれば容易に気づく」などとして、懲役12年を求刑してました。

これに対し弁護側は、裁判所が依頼した医師の鑑定で、藍被告には、知的障がいがありIQが58で、精神年齢は12歳程度と診断されたと訴えました。

藍被告も「病院に連れて行かなければならないと気づかなかった」と無罪を主張しました。

「主文被告人を懲役8年に処する」。11日の判決で、福岡地裁の溝國禎久裁判長は、亡くなる直前の唯雅ちゃんの状態について、「明らかに異常」としました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2bf662f2c3270eb194c90a6dd14e41e7fe00effa