孫正義の借金はもう限界 米国の利上げで今後もっと苦しくなる

ソフトバンクグループの米国預託証券は、昨年2月に47ドルと最高値を付けていたが、
この5月には最安値が17ドル割れと約3分の1まで落ち込んだ。
決算説明会で会長兼社長の孫正義さん(64)は、今は「新たな投資に能天気に回す」のは控えめにすると
「らしくない」ことを言い出し、「守りを固め、現金を手厚く手元に持つ」と宣言するしかなかった。

歴代2位、1兆7000億円もの大きな損を発表したのだから当然だろう。

借入は増えるばかりだ。孫さんは、ソフトバンクGの借入金は純資産に対して10%に抑えるとしていたが、
それが3月末で20%に上昇。現在は孫さん自身が限界とする25%に近いのではないか。
ソフトバンクGが保有する会社はほとんどが赤字で、担保価値があるのはアリババとアームくらいだ。
他は設立以来、ほとんど稼いだことのない未公開会社ばかりで担保に値しない。
借金ももう限界だろう。
決算説明会で「今の状況は『守り』」だから「投資基準の厳格化」をはかると同時に
「継続的な資金化」を続けると語っていたが、市場の強烈な逆風に出資先の価格は落ちる一方で、
資金化をどの程度進めることができるのだろうか。

経営責任を明確にせよ
まともな公開企業ならばこれだけの損失を計上したら、当然、経営責任を明確にする時期だ。
今後の経営環境を考えるなら、少しでも早く後始末ができる人材を選ぶべきだが、
ソフトバンクGは、孫さんの「個人商店」だからそれができない。
投資家も金融機関も孫さん個人に賭けている。だから企業としてガバナンスがまったく利かない。

投資先選びもその原資を集めるのもみんな孫さんがやっている。
https://bunshun.jp/articles/-/55247