2年乗った車が購入時よりも高く売れるアメリカ、限度を超えたインフレの行方

アメリカのガソリン価格は、今年に入って約1.5倍に上昇し、1ガロン当たり5ドルに達している。実は、インフレ調整済みの値を見ると、ガソリン価格は過去40年間ほとんど変わっていない。
しかし、人々の生活実感は異なる。最近のガソリン価格の急上昇により、庶民の家計は大きく圧迫されている。

ガソリンだけではない。自動車の価格も上昇している。最近、息子が中古車を購入しようとしたのだが、新型コロナの影響で新車の供給が不足しているために、中古車相場も上昇していた。

中古車価格はこの1年間で平均16.1%上昇し、車種によっては1万ドル以上高騰しているケースも珍しくない。あまりの値段の高さに驚いた息子は購入を諦めて、妻の古い車に乗ることにした。

実際、中古車相場には目を見張るものがある。今年、妻が2年乗ったテスラ車を売却したところ、購入したときに支払った価格より高く売れたのだ。
妻はしばらく新しい車を買うつもりはないという。サプライチェーンの問題が解消されて、新車と中古車の供給不足が和らぐまで待つつもりだ。
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