◆身内に利害関係者がいる人が政策決定に参画するなんて
 無関係を強調する割には、太陽光発電推進に関心があるように見える。言うまでもなく、こうした国の政策決定にかかわる場で利益誘導があってはならず、省庁の審議会では委員について利益相反に関する規定を設けているところもある。成長戦略会議の後継組織に当たる「新しい資本主義実現会議」事務局の担当者は取材に「人選については、議論の中身に沿った専門的知見を有する人を選んでいる。利害関係の有無などは個別具体的に判断している」と答えるにとどまった。
 今回のケースは、夫婦は別人格であり、夫の会社の内実を知らなかったという主張も通らなくはないが、やはり外形的には経緯に疑問が残る。明治大の西川伸一教授(政治学)は「驚きを隠せない。身内に利害関係者がいることは事務局も知っていたはずだ」と話す。「政官上層部の連携プレーで、知名度の高い三浦さんが選ばれたのだろう。だが、民間委員は選挙を経ずに政策決定に参画するのだから、国民から見た公正さが何よりも大事なはずだ」

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