人間の「ミニ脳」でラットの脳損傷を修復する初の実験に成功
https://gigazine.net/news/20230203-rat-human-mini-brains-injured/
研究チームは二次視覚野に重大な損傷を負ったラットの頭蓋骨の一部を取り除き、脳オルガノイドを脳に移植し、開いた頭蓋骨を保護キャップで密閉しました。手術中と手術後に、ラットには免疫抑制剤を投与しており、これで拒絶反応を抑えることに成功したそうです。

手術から3カ月後、ラットの血管に移植した脳オルガノイドが浸潤し、脳オルガノイドとラットの脳に残っていた視覚処理システムが物理的に絡み合ったことが確認されました。研究チームは蛍光トレーサーを用いることで脳オルガノイドがラットの網膜とうまく結合していることを確認しています。実際、ラットに点滅する光などの視覚刺激を与えたところ、通常の視覚野のように移植した脳オルガノイドが活性化することも確認されています。