外国人でも、日本の土地を買うことはできます。ただ、「沖縄県にある離島を中国人が買った」となると、機微に触れる問題になってきます。
13日の松野官房長官:「(Q.中国人女性が購入した屋那覇島について、政府として調査を行うか)ご指摘の屋那覇島については、領海基線を有する国境離島、または有人国境離島、地域離島に該当するものでなく、本法(重要土地等調査法)の対象とはなりません。政府としては、関連動向について注視していきます」

この無人島は屋那覇島という名前ですが、そこから1キロほど離れた伊是名島には、1300人が住んでいます。
伊是名島・観光関係者:「僕らとしては、永遠に無人島であってほしい」
伊是名島に住む人:「やっぱり中国の人が買ったら、向こうの領土になるって話も出てる。逆に迷惑ですよね。漁師も向こうで、もずくの養殖やってる」

中国人が買ったところで、中国の領土になるわけではありません。また、厳密にいうと、SNSに投稿していた中国人女性本人が、この無人島の所有者になったわけではありません。彼女は「親族が営む企業名義で購入した」と話しています。登記を見ると、東京都内に本社を置く中国とのビジネスや不動産投資を手掛ける会社が、2年前の2月に購入していました。

会社のホームページのドメイン名には『yanaha』とあり、事業内容には『沖縄県の屋那覇島取得して、現在、リゾート開発計画を進めております』とあります。ただ、人が暮らすために必要な上下水道やガスといったものは全くありません。

中国系企業が買ったのは、島の51%。ほかは村や個人が所有していたり、国有地になります。

屋那覇島の外周は5.3キロメートルで、広さは約70万平方メートル。沖縄県最大級の無人島です。ただ、区画が900以上に分けられ、地権者が数年おきに入れ替わり、億単位の抵当権が設定されていたりと、いわくつきの物件でした。地元の不動産業者は、こう話します。
沖縄ネット不動産・木村隆宏代表取締役:「前に2回ほど競売が行われている。実際には競売は“取り下げ”、中止という形になっている。(Q.沖縄の島が競売に出るのか)私の方で知る限りは、今までは記憶がないですね。無人島の土地が買えるとならば、言い値で買うという人も出てくるかも。登記の情報等から推測すると、おそらく3億円くらい」

https://news.yahoo.co.jp/articles/3bad95ad4726bf0e2132a9628f13a0583bc1e54b