中学生4人組、道に迷った認知症男性を保護 松戸市立中生徒に感謝状 松戸東署

道に迷った認知症の80代男性を保護したとして、松戸東署(土屋裕二署長)は、松戸市立栗ケ沢中学校2年の女子生徒4人に感謝状を贈った。小学校時代から仲良しという4人は「協力して助けられて良かった」と笑顔で振り返った。

 感謝状を贈られたのは伊賀沙也佳さん(14)と北島優衣さん(14)、佐藤芽依さん(14)、花崎亜実さん(14)。

 同署などによると、4人は1月13日午後5時20分ごろ、下校のため中学校を出たところで路上にいた男性に声をかけられた。男性は「自宅に帰りたい」と話したが、自宅の場所が分からなくなり困っていた。

 4人は既に暗くなっていたため男性の身を心配して、一緒に30分程度歩いて同署に送り届けた。男性は不安そうに歩きながら、自宅までの道を必死に思い出そうとしていたという。

 男性は家族に無事引き取られた。外出先で家族の迎えを待っているはずだったが、家族が待ち合わせ場所に行くといなくなっており周辺を探していた。

 花崎さんは「自分の祖母と男性と重なった。これからも同じような高齢者がいたら助けたい」と語った。

 同日は最低気温がマイナス3度と冷え込んでおり、男性は保護されなければ命の危険もあった。土屋署長は「高齢化が進み、より地域の人の見守りが大切となる中、中学生が命を救ってくれたことに本当に感謝する」と述べた。
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