https://bunshun.jp/articles/-/61911

2012年3月、中学卒業を控えた頃だった。
東京での仕事を終え、他のジュニアたちとジャニー氏の自宅に泊まることになった。
リビングで出前の夕食を食べると、ジャニー氏が近づいてきて、肩をマッサージしながら言った。

「カウアン、早く寝なよ」

 岡本氏が振り返る。

「他のジュニアも、『今日はカウアンか』と、それで気づいたと思います。その日はジャニーさんの部屋から近い部屋で寝ました。
『寝なよ』って言われたときは、ジャニーさんの寝室か近くの部屋に寝ないと、翌日すごく機嫌が悪くなるんです。
その頃には他のジュニアにも聞かされていたし、自分でも調べたりしていたので、ジャニーさんのことはわかっていました。
でも、その部屋には3つベッドがあって、他の奴もそこで寝ていたんですが……」

 ジャニー氏は深夜、家の中を回る。電気を消したり、ジュニアたちに布団をかけたり、遅くまで騒いでいないか、見回りをするのだ。

 サッサッサッサッ。

 スリッパの足音が彼の寝る部屋の前で止まり、ジャニー氏が入ってきた。見回りでカーテンを閉める際、窓の明かりで少年たちの顔は既に見分けている。

「下のほうからベッドに入ってきて、布団を引き剥がされて、僕の腰のあたりで横になるんです。それ以上上がってくることはなくて、足元で全て終わります」

パンツを脱がされ「覚悟した」

 行為は足のマッサージから始まる。浴衣はすぐにはだけさせられ、ジャニー氏の手が直接身体に触れる。
しばらくすると、手は上に伸びてきた。

「マジだ、と。最初はマッサージだけかなとも思いました。でもパンツの上から触られて、脱がされちゃって……。
パンツ脱がされるともう覚悟しますね。手で触られて、それから……」

 性的な行為が終わり、その後、ジャニー氏とは、何事もなかったかのように「おはよう」と挨拶を交わした岡本氏。
「ユー、仕事どこ? じゃあ、一緒に出ようか」と言われ、2人でエレベーターで降りるときに、小さく折りたたまれた1万円札を渡されたという。

 そして岡本氏がジャニー氏による性被害を受けたのはこの1回だけではなく、「計15~20回はあった」という。

 また「自分を守れるように、ジャニーさんにされた時の動画を後で撮って残してあります」とも語る。