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「死ね」「役立たず」、ビンタに首絞めも…部活動内での「いじめ」苦に生徒が2度も自殺未遂 文科省へ報告せず 県教委謝罪

2017年、鳥取県の県立高校で、部活動の後輩からいじめを受けた生徒が2度にわたり自殺を図ったにもかかわらず、こうした事態を把握した後も、学校が文部科学省に報告していなかったことが分かりました。

鳥取県教育委員会によりますと、2017年の夏から、当時高校3年生だった生徒が、同じ部活に所属する後輩から「死ね」「役立たず」などの暴言を浴びせられ、「ビンタ」や「首を絞められる」などの暴力を受けたほか、ゲームソフトを買わされるなどしたということです。

被害を受けた生徒は2017年11月に学校近くの川で入水自殺を、12月には首つり自殺を図ったということです。

生徒は入院療養などを経て卒業しましたが、2018年11月、被害生徒と家族が学校に対し、自殺未遂の理由がいじめだったことを説明しました。
学校側は加害側の後輩に聞き取りを行い、暴言や暴力があった事実を確認。後輩が被害生徒に謝罪したりするなどの和解に取り組んだとしています。

しかし2021年5月、被害生徒が学校へ問い合わせたところ、こうした事案がいじめとして文部科学省に報告されていないことが分かり、生徒の親族らが県教委に第三者委員会の設置を求めました。

その後、弁護士や臨床心理士などで構成する第三者委員会が発足し、2023年3月に県教育委員会へ報告書を提出しました。

今回の事案について県教育委員会は今年6月末、関係者に対して不適切な対応をしたとして謝罪したということです。

県教委は14日午後に記者会見を開き謝罪。
当時もっと詳細な調査をすべきだったとし、7月中に「いじめ重大事態」として、文科省に報告するとしています。