中毒のおそれも 中の金属を傷つけないで 水筒に「スポーツドリンク」は取り扱いに注意が必要
夏に出かける際の必需品といえば水筒ですよね。今回100人に水筒の中に何を入れるかを聞きました。中には注意を必要とする飲み物を入れている人もいました。
水筒に入れる際に注意を必要とする飲み物、皆さんはご存じですか?
■100人に水筒の中身を聞いてみた
(長友幸生 記者)「(飲んで)この暑い時期に欠かせないのが水筒、実は、中に入れる飲み物に注意が必要なんです」
外出の時や運動の時に持ち運ぶ人が多い水筒。
Check!調査班は、街の人やスポーツをしている子どもたち100人に、その中身を聞いた。
「お茶です」「水をいれてますね」「スポーツドリンクとか入れてましたね」「基本麦茶」「スポーツドリンク。水分補給とかそういう目的で」
水筒に入れているもので最も多かったのが、麦茶や緑茶などのお茶で46人。
次いで、水が26人。
そして、スポーツドリンクが、24人という結果になった。
この中に、水筒に入れる際、注意が必要なものがあるという。
宮崎大学で、有害金属の吸着剤などを開発・研究している、大榮 准教授に話を聞いた。
(宮崎大学工学教育研究部・大榮薫 准教授)「金属が溶出してくるものとしては、酸性のスポーツドリンクがありまして、それを入れるときには注意を払う必要があります」
注意が必要な飲み物の一つ、それは、スポーツドリンクだ。
スポーツドリンクやジュース、それに、みそ汁など酸性の飲み物は、水筒内の金属を腐食させる可能性があるという。
現在は、多くの水筒が、スポーツドリンク対応となっているが、取り扱いには注意が必要だ。
(宮崎大学工学教育研究部・大榮薫准教授)「容器の中に傷が入ってますと、その傷の部分に酸性の液体が触れることになりますので、金属の溶出による中毒を起こすこともありますので、注意を払う必要があります」
水筒の内部が傷ついたまま使用すると、銅などが溶け出す可能性があるのだ。
過去には、水筒に入れたスポーツドリンクを飲んだ子どもが、頭痛やめまいなどを発症したことがある。
その際、水筒からは高濃度の銅が検出された。
■どのようなことに注意すれば?
(宮崎大学工学教育研究部・大榮薫 准教授)「(1)使用する前に容器の中、内部に傷があったり錆びつきがないということを確認していただくとこと、
(2)日常の使い方として、飲んだら必ず中性洗剤で洗っていただくということと、
(3)飲み物は長期保存しないということが大切です」
厚生労働省も、やかんや水筒などの金属製の容器にサビや傷があると、酸性の飲み物と反応し、金属が溶け出すことがあるため、飲み物を長時間保管しないよう呼びかけている。
そして、ほかにも気を付けるべき飲み物があるという。
(宮崎大学工学教育研究部・大榮薫 准教授)「炭酸飲料水には多くの炭酸ガスが含まれておりますのでそれを金属製の容器に、入れますとその容器内に炭酸ガスが発生して、水筒内の圧力が上がって、蓋を開けたときに、ボンという爆発音がなったり、それと同時に、中の液体のしぶきが自分にかかってしまうということもありますので十分に注意をしてほしいです」
炭酸飲料を入れると、液体にとけていた炭酸ガスが気化して水筒の中の圧力が高まり、中身が吹き出たり、最悪の場合、水筒が破裂したりする恐れもあるという。
また、牛乳などの乳製品もガスが発生するおそれがあり、注意が必要だという。
夏の水分補給には欠かせない水筒。
常に状態を確認し、正しい使い方を確認する必要がありそうだ。
現在は多くの水筒がスポーツドリンクに対応していますが、大手水筒メーカーに確認したところ、次のようなことに注意して使ってほしいということでした。
まずは、水筒のサビや傷がないことを確認する。使用後は放置しない。塩素系漂白剤ではなく、中性洗剤で洗う。洗う際は、たわしなどで中を強くこすりすぎない。
こういった点に注意すれば基本的には問題ないということです。
また、炭酸飲料の話もありましたが、炭酸飲料やビールまでOKな水筒も出ていますよね。
それぞれが持っている水筒の説明書などをしっかりと確認し、正しく使用することが大切ですね。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f20027e0ba6d05b65191c1c711b80367088e25e8