今月1日に新規採用職員への訓示で職業差別的発言を行ったとして批判され、2日に辞職の意思を表明していた静岡県の川勝平太知事が3日、同県庁で記者会見を実施。辞任の理由を「大きな区切りを迎えた」と説明し、「一番大きいのはリニアです」と明言した。

 川勝知事は1日、県庁で新規採用職員への訓示を行い、「毎日毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたり、あるいはものを作ったりとかと違って、基本的に皆さま方は頭脳、知性の高い方たちです。ですからそれを磨く必要がありますね」などと発言。職業差別的な発言であると猛批判を浴びた。同日夜には報道陣の取材に対応し、差別的意思を否定。発言の一部を切り取った報道の責任であると反論した上で、6月の議会終了後に辞任する意思を示していた。

 会見の冒頭、川勝知事は1日の訓示について「人々の心を傷つけるものがあったと厳しく受け止めております」と発言。「心を傷つけたということすれば、誠に申し訳なく、心からおわびしたい申し訳ありませんでした」などと謝罪し、「どうか、自分のお仕事に誇りと使命を持って続けてください」と呼びかけた。

 その上で、辞任の背景として、「大きな区切りを迎えている」とし、昨年行われた「東アジア文化都市2023静岡県」の成功などを口に。さらに「そうした中で一番大きかったのは、リニアです」と明言した。

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