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葬儀社の代表を務め、YouTubeでは葬儀・葬式に関する情報を発信する「佐藤信顕」がツイッターに投稿した、“葬式不要論”への見解が反響を呼んでいます。

佐藤は、近年広まる「葬式不要論」に対して思うところがあったようです。
通夜や告別式をおこなわず、納棺後すぐに火葬する「直葬」で故人を弔うケースが増えていることを受けてか、ツイッターで「みんなで集まって、遺体の始末をして、食を共にして供養する。それはもう葬式です」と考えを示しました。

23日に投稿されたこのツイートは、24日14時現在でリツイート約7,600件、いいね3.4万件と反響を呼んでおり、「死んだ人間に何百万も使うよりこれからも生きていく人間に使ったほうがいい。って思っている」「作法も守りたい人だけ守ればいい」などと、葬儀の簡略化に同意する声が多く寄せられました。

しかし佐藤は、儀礼的な葬式のあり方が不要だと考えているわけではないようです。続くツイートでは、世間では直葬・火葬のみの葬儀が増えている、とされていることについて「デマレベルだと思います」と否定。
「高齢化して、介護が外注化されて、お金つかってるんですもん。葬儀で使う余剰金は少なくなっています。葬儀が小型化した理由は高齢化したのと、介護でお金を使うようになったから、そして全体の景気がわるいからです」「葬儀や弔いに掛けられるお金は30〜40年前より確実に減りました」

と、葬儀の小型化の背景には、経済的な事情があると持論を述べました。これからの葬儀のあり方については、

「結局みんなお経も呼んでほしいし、おじいちゃんおばあちゃんと同じようにしてほしいし、めんどくさくない様に場所もそろってて、段取りも組まれてる今の葬儀を選択しています。単純な話、新しいことってわりと面倒なんです。決まってることって心がラク(原文ママ)」「望んで火葬だけにする層は減って行って、何らかの供養を宗教に望む層は増えていくと思いますよ」
「形式って時間をかけて整ってきたものだから使えば有難いし便利だし心が込めやすく出来ています」

と、従来の葬儀の意義も主張しました。一方で佐藤は、

「直葬や火葬のみは葬式じゃないって意見はね、じゃあお金出せなくて火葬だけの人は葬式じゃないのか?って話になって、世の中には火葬してもらえるだけでもありがたいって言われるような生き方をせざるえなかった人もいます。」「ちゃんと遺体を火葬出来たら立派、みんなで送ったらもっともっと立派、お坊さんにお経を読んでもらえたらとっても立派。加点方式で考えないと、減点方式は出来なかった人を切り捨ててしまうことになります。」

とし、簡素な葬儀も「立派」であるとの見解も示しています。