原油価格上昇、OPECプラスに増産停止の思惑浮上

アジア時間の原油先物は上昇。新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」の感染拡大が世界経済の重荷となり、燃料需要を下押しする懸念が高まる中、主要産油国が増産を停止するとの思惑が浮上した。

0140GMT(日本時間午前10時40分)時点で米WTI原油先物は0.48ドル(0.7%)高の1バレル=66.05ドル。

北海ブレント先物は0.48ドル(0.7%)高の69.35ドル。

石油輸出国機構(OPEC)に非加盟産油国を加えたOPECプラスは2日に開く閣僚級会合で、従来計画通り原油供給を増やすか、あるいは抑制に転じるかを判断する見通し。

OPECプラスは8月以降、毎月日量40万バレルずつの減産縮小(増産)を行ってきた。

フジトミのアナリスト、田沢利貴氏は、一部の投資家はオミクロン感染拡大による原油需要への悪影響を和らげるために、OPECプラスが1月について生産規模の現状維持を決めると予想していると述べた。

オミクロンの出現で市場に動揺が広がった先週25日以降、原油価格は10ドル強下落している。

米エネルギー省のデービッド・ターク副長官は1日、「ロイターネクスト」会議向けインタビューで、世界のエネルギー価格が急落した場合、バイデン政権は戦略石油備蓄を放出するタイミングを調整する可能性があると述べた。
https://jp.reuters.com/article/global-oil-idJPKBN2IH06P