世界最大規模のグリーン水素製造施設、中国新疆で着工

中国初の、太陽光発電による1万トン級の水素製造施設が、11月30日に中国北西部・新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)クチャ市で着工しました。稼働後の「グリーン水素」の生産量は年間2万トンで、世界最大規模になります。

 水素は、原料や製造過程での二酸化炭素(CO2)排出の有無によって3つに大別されます。化石燃料をベースとしてつくられた水素は「グレー水素」、化石燃料でつくり製造過程のCO2排出を抑えた水素は「ブルー水素」と呼ばれます。それらとは対照的に、太陽光や風力、原子力など再生可能なエネルギーを使い、製造過程においてもCO2を排出せずにつくられた水素は「グリーン水素」と呼ばれます。

 今回着工された「グリーン水素」の製造施設は、投資総額が約30億元(約530億円)で、主に太陽光発電、送変電、電気分解による水素製造や貯蔵、輸送が行われ、年平均発電量は6億1800万キロワット時に達します。製造された水素は石油の精製や水素自動車などに供給されるということです。

 施設は2023年6月に稼働予定で、現地のGDPが年間1億3000万元(約23億円)引き上げられる見込みです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/698acb5756f4d9a8f6c3331b0f9b516c3fe1f6f3