相続税額を知った父と長女、絶句して固まる

父親の財産は不動産に大きく偏っており、あとは預貯金のみです。自宅敷地と建物の評価は2億4000万円、アパートは4500万円、貸宅地の底地評価は5500万円。預金は300万円程度なので、合計すると約3億4300万円です。建築費の借り入れなどはありません。

これで相続税をざっくり計算すると、6500万円もかかってしまいます。

金額を聞いた佐々木さん親子は、言葉を失いました。

「そんなに、かかるのですか…。いまの預金額では到底支払えないです…」

自宅に小規模宅地等の特例が利用できる範囲は330m2。それ以上は減額できる要素がありません。また、庭などの土地は100%評価となるため、相続税は下げられません。

このまま相続が発生すれば、自宅を半分売却しなければ納税は不可能です。母親がいれば配偶者の税金軽減措置により納税は半分で済みますが、そもそもそれほどの預金もありません。

しかも、自宅は敷地の中心に建っているため、敷地の一部だけを売却するのは困難です。もし納税額が半分程度であれば、アパートを売却して納税に充てられますが、現状では自宅をそのまま維持していくことは難しいといえます。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b80b82026d88c5b54a9890df61dc1f0c68be5a8d?page=2