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「開催してあげたい」成人式対面実施へ準備 千葉県内自治体、変異株懸念も

新型コロナウイルスの感染者が減少する中、県内自治体が来年の成人式の準備を進めている。今年は流行の「第3波」で成人の日が緊急事態宣言期間と重なり、急きょ中止になったり、オンラインに切り替わったりした門出の日。担当者は「思い出となる式をぜひ開催してあげたい」と対面実施に向け感染対策に余念がない。ただ、新変異株「オミクロン株」による感染再拡大も懸念されており、各市は状況を注視している。

 例年は約7千人が1回の式に参加していた千葉市。今年は式典を中止し、オンライン形式とした。来年は千葉ポートアリーナで式典を開き、密集を避けるため3部制にする予定だ。入場時には案内状に同封された健康観察票を提出し、検温も行う。

 今年の式を3月に延期した浦安市は、来年1月10日に東京ディズニーシー(TDS)で開催予定。式典は4回に分け、1席ずつ空けて座る。キャラクターと触れ合う恒例のイベントは中止する。

 2004年から市内の水族館「鴨川シーワールド」で成人式を開催している鴨川市。今年は開催を断念し、市役所で実行委員の新成人5人のみが参加する式典を行った。来年は保護者の同伴をなくし、例年より来賓数を大幅に減らすことで同館で2年ぶりの開催を予定する。ただ、流行時に感染者が激増する東京都内から帰省する出席者が約7割を占めるため、状況次第で対面開催の中止もあり得るという。

 感染状況を注視するのは各自治体とも同様。船橋市は、会場をコロナ前の市民文化ホールからより広い船橋アリーナに替え2部制の式典を予定しているが、担当者は感染拡大時の対応について「状況を見ていくとしか言えない」と気をもむ。来年の式典で名物の習志野高校吹奏楽部の記念演奏を2年ぶりに予定する習志野市の担当者も「国、県の動きを見極めたい」と説明した。

 開催直前の1月4日に今年の式中止を決めた東金市は東金文化会館で実施する方針で、担当者は「みんなで集まることが思い出となる。ぜひ開催させてあげたい」と願った。