漁獲量の減少が、サンマの価格の急騰に繋がっています。2008年に約35万tだった漁獲量は、2019年に10万tを切り、2020年には約3万tまで落ち込んでいます。

日本近海に近づくサンマの来遊量が減っていることが、漁獲量減少の原因です。その一因が地球温暖化による海水温の上昇とみられています。

サンマは、15〜20℃の水温を好み、主な生息地は北太平洋です。秋になると、魚群の一部が千島列島から日本列島の東岸にごく近い位置を移動していました。

ところが、2010年以降、サンマの好漁場である常磐沖(じょうばんおき)に暖水塊(だんすいかい:黒潮由来の暖かい海水)が発生し、釧路沖で停滞。さらに、黒潮(暖流)の流れが変わったことによる日本列島近海の水温上昇などの影響から、低温を好むサンマの親魚が、より沖合を移動するようになったのです。

https://weathernews.jp/s/topics/202110/290195/