高校生が語る「過眠症」との付き合い方 薬の効果見極め生活「発症しても希望を」(高校生新聞オンライン)
https://news.yahoo.co.jp/articles/fb511c5b454b85ee5da7d88343bf028341399052

「ナルコレプシー」という病気を知っていますか? 「過眠症」と書くと、漢字からその症状を想像できるかもしれません。この記事で、突然強い眠気に襲われるナルコレプシーについて知ってもらい、特に心当たりのある人は病院での治療につなげてもらえればと思います。(もみじ大福=3年)

日中に強い眠気、悪夢や金縛りも

「ナルコレプシー」(過眠症)とは、体内の「オレキシン」というホルモンが何らかの原因で減少することにより、日中に突然強い眠気に襲われる病気です。

ほかに、感情が高ぶったときに体に力が入らなくなる「カタプレキシー」(情動脱力発作)という症状や、眠り始めに現実と区別がつかない悪夢を見たり、金縛りにあったりする、などがあります。

日本では約600人に1人がこの病気を患っているとされます。この数字は世界一だそうです。現在の医療技術では、この病気を完全に治すことはできません。

自転車で居眠り運転、田んぼに突っ込み…

私が発症したのはおそらく小学6年生のころだと思います。急に、学校の授業中に居眠りをすることが増えましたが、当時は病気だという認識は全くありませんでした。

中学生になると症状がひどくなり、授業中だけでなく、定期試験の最中や食事中、通学時の電車の中、学校の合唱部の練習中などでも眠るようになりました。

その後、中学3年のときに自転車を居眠り運転して、田んぼに突っ込む事故を起こしたことで病院に行き、そこで診断がつきました。

現在は薬を毎日服用して症状を抑えています。しかし、夜には眠る必要があるため、薬の効果が切れます。そのため、夜に勉強しているときに寝落ちすることがあります。これを防ぐために、あらかじめ薬の効果が切れる時間を逆算します。

大学入試の過去問演習などの負担が大きいものや、寝落ちしたらまずいものは、薬が切れる前に早めに終わらせるよう心がけています。この点、映像授業は、寝落ちしてもその部分を聞き直せるため便利です。

今服用している薬は睡眠不足だと効果が落ちるため、夜は遅くとも12時までには寝るよう心がけています。