厳罰化でも薬物はなくならない 過度の規制強化は危険だ

欧米に比べ、薬物を使ったことがある人がきわめて少ない日本。麻薬対策の「優等生」とされてきた。だが、「問題はいっこうに解決していない」と語るのが、国立精神・神経医療研究センターの松本俊彦・薬物依存症センター長だ。日本の薬物対策のどこに課題があるのか、アルコールや薬物の依存症患者の治療に約20年携わってきた立場から語ってもらった。(聞き手・丹内敦子)

(略)

日本人はアルコールには寛容だが、世界で最悪な薬物はアルコールだと思う。覚醒剤と比べても内臓への被害は深刻で、脳が縮むのもアルコールの方が上だ。しかし、みな違法薬物には厳しい。要するにいかにこれまでの人生で身近だったかで判断している。よそ者に対する漠然とした恐怖心から様々な汚名をつくっているように思う。
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