<バイデンは民主主義の価値を世界に説く前に米国内の「民主化」を進めるべきだ>

実に奇妙な幕開けだった。12月9日、ジョー・バイデン米大統領は「民主主義サミット」の冒頭、オンラインの公開配信で10分間の演説を行い、言論の自由と開かれた議論の重要性を強調した。
しかしその直後、アントニー・ブリンケン米国務長官が、これから2日間にわたるサミットは非公開で行われると宣言し、配信は打ち切られた。
非公開で行われるサミットは珍しくない。だが今回は、約110の国と地域の首脳がオンラインで参加している。これほど参加者が多ければ、今さら非公開にしたところでメリットはないだろう。
おまけに、これは「民主主義のためのサミット」だ。それがなぜ非公開なのか?
バイデンは昨年の大統領選に勝利する前から、民主主義サミットを開催したいと公言していた。だが今回のサミットには、多くの疑問符が付く。

https://www.newsweekjapan.jp/amp/stories/world/2021/12/post-97647.php?page=1