「見るべき灯台を間違えた」貨物船、防波堤乗り上げ…流出油20トン相当を回収
2021/12/15

福岡市の博多港で11月28日深夜、貨物船「LADY ROSEMARY(レディー ローズマリー)」(全長143メートル、9576総トン)が防波堤に乗り上げた事故で、福岡海上保安部は14日、事故原因は人為的なミスだったと発表した。
日本人船長(70歳代)は調べに対し、「見るべき灯台を間違えた」と供述しているという。同保安部は、船長を業務上過失往来危険容疑で書類送検する方針。

発表では、船長は過去十数回、博多港を使ったことがあり、事故当日は目視だけに頼り、レーダーなどで位置を確認していなかった。そのため本来見るべきものとは別の灯台を見て、灯台と灯台の間を通過するはずのところを、防波堤に衝突したという。

当時、船内ではフィリピン人船員2人がかじ取りなどを担当していたが、いずれも船長の指示通りに動かしており、同保安部は責任はないと判断した。

また、同保安部は博多湾内に流れ出た燃料油のうち、今月9日までにドラム缶(200リットル)124本分を回収したと明らかにした。20トンほどになるとみられる。回収作業は終了し、浮遊する油はなくなった。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20211215-OYT1T50099/