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飲食店換気アプリで一目 千代田区が運用開始
2021/12/14 05:00

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店内のセンサーで測定した二酸化炭素濃度をアプリで確認できる(13日、千代田区で)

 忘年会シーズンに備え、千代田区は13日、飲食店内の二酸化炭素(CO2)濃度を携帯端末などで確認できる無料の地図アプリの運用を始めた。対象は千代田、中央両区の一部店舗で、利用者は各店の換気状況を参考にして店選びができる。

 千代田区には神田や丸の内、有楽町を中心に約7700の飲食店が集まる。このうち、保健所が換気や消毒など感染対策をとれていると認証した店舗に対し、区は、人が吐き出すCO2の濃度を測定するセンサーを無償提供している。

対策見える化「店の信用に」
 アプリは旭化成が開発した「換気View」で、同区のホームページや公式ストアからスマートフォンやタブレット端末にダウンロードすると、センサーで測定した時点のCO2濃度、過去30日間に測定した時間帯別CO2濃度の中央値を確認できる。厚生労働省が示す換気の基準(1000ppm)を下回っているかもわかり、基準を上回っている店は表示されない。

 対象店舗の一つ、「グランイート銀座」の男性店長(46)は「夜の客足は戻っていない。アプリで感染対策が広く見える化されることで、店の信用にもつながる。外出を控えていた人にも安心して来店してもらえるのでは」と歓迎する。

 アプリに表示されるのはまだ約120店にとどまるが、千代田区は今後、登録数を増やす方針。区生活衛生課の山下淳一係長は「新しい生活様式のなかで、人流を抑制するのではなく、高い安全意識を持った地域だと広くアピールすることで、安心して来訪してもらえるよう取り組んでいきたい」と話している。

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