滋賀の製薬会社に業務停止命令 承認成分量と異なる小児用感冒薬など製造

 滋賀県は24日、国や県が承認した成分量とは異なる医薬品を製造したとして、医薬品医療機器法に基づき、甲賀市水口町の製薬会社「日新製薬」に業務停止命令を出した。停止期間は24日から最長75日間。県の立ち入り検査に虚偽の報告を行っており、重い行政処分に踏み切った。来年1月23日までの業務改善計画の提出も命じた。健康被害は確認されていないという。

 県薬務課によると、感冒薬「ニシミドン液小児用」や滋養強壮液など5種類の製品で必要な手続きをせずに承認された量より有効成分を少なくしたり、添加物を変更したりしていた。液内の沈殿物をなくすためなどとして、少なくとも20年以上前から続いていたという。不正を告発する匿名の投書を受けて調査していた。

 同社は昨年10月、製造原料を受け入れる際に品質確認などの試験が一部適切に実施できていなかったとして、製造した全ての医薬品を自主回収していた。5種類については現在流通していないという。
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/699712

該当薬品
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