「自己肯定感」が叫ばれる時代の皮肉 他者承認は不安定、求められる“自助努力”

最近、何かと「自己肯定感」という言葉をよく見掛けます。本やウェブといった媒体で特に顕著です。
「Googleトレンド」(ある単語がGoogleでどれだけ検索されているかを確認するツール)では、
2017年ごろから、右肩上がりで上昇しており、今も数多く検索されているキーワードの一つのようです。

 自己肯定感とは簡単にいえば、「ありのままの自分を受け入れられる肯定的な感覚のこと」
「自分の存在に価値があると思えること」です。自尊心や自尊感情と同等の意味で用いられています。
なぜ今、注目されているのでしょうか。

他者との接触機会の減少が影響?
 以前、筆者は精神科医に取材したとき、「自己肯定感は結局、他者からの『肯定的ストローク』に依存している面が大きいので、
自分の認識を変えるだけではどうにもなりません」という話を聞きました。
肯定的ストロークとは、相手の存在や価値を認める働き掛けのことで、感謝を伝えたり、ほほ笑みかけたり、
話を熱心に聞いたり、ハグしたりすることです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/06531c4a93d1b2146616d81aa374360be8923d10