Choose Life Project、資金提供認める 立憲「内容関与せず」


報道番組やドキュメンタリーを制作、配信するウェブメディア「Choose Life Project(CLP)」が、立憲民主党から番組制作費名目で計1000万円以上の資金提供を受けながら事実関係を伏せていたとして、出演者でジャーナリストの津田大介さんら5人が「報道倫理に反する」と抗議声明を出した問題で、CLPと立憲は6日、それぞれ広告代理店や制作会社を通じた資金提供を認めるコメントを発表した。CLPの佐治洋共同代表は、説明責任を果たしたうえで速やかに辞任すると表明。CLPは解散も含め今後の在り方を検討する。

 CLPは佐治共同代表名のコメントで、立憲から番組制作費名目で2020年3月以降に1500万円を受け取ったことを認めた。

 その後、20年7〜9月にクラウドファンディング(CF)で資金が調達できたという。佐治氏は「CFをお願いするに当たって実態を明らかにするべきでしたが、マスメディアなら抵触するであろう法令は適応外という認識で、これを怠りました。ひとえに自分たちの認識の甘さに起因するもので、語り得ぬほどの愚行だったと悔やんでおります」としている。

 佐治氏の辞任後は、共同代表を務めている工藤剛史氏が暫定的に単独の代表に就く。また、これまでに制作したコンテンツについては、CF以前のものについては公開を止め、CF以降についても出演者が希望する場合は非公開にする。CLPを支援する「サポーター」の意見も聞きながら、継続・解散の決定をはじめ、第三者委員会設置などについて検討する。

 立憲は、資金提供した時期に幹事長だった福山哲郎前幹事長名でコメントを発表。「フェイクニュースに対抗するメディアの理念に共感し支援した。その後、自立できたとして申し入れがあり、支援は終了した。番組内容などについて関与していない」と説明している。

 津田さんらは5日付の抗議声明で、(1)Choose Life Projectが公共メディアを標榜(ひょうぼう)しつつも、政党からの資金で番組制作をしていた期間があること(2)その期間、政党との関係を秘匿し、視聴者からクラウドファンディングで資金を募っていたこと――について、重大な問題があるとしていた。津田さんのほか、エッセイストの小島慶子さん、新聞記者で新聞労連前委員長の南彰さん、新聞記者の望月衣塑子さん、フォトジャーナリストの安田菜津紀さんが連名で出していた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/157cc703b5316f9027c4ca13efc874d1e8219a26