減量でリスクを低減できるかどうかを比較する臨床試験は倫理上、ほぼ不可能とされるが、減量の効果を過去にさかのぼって調べた大規模な研究の結果が先ごろ、米医師会の外科専門誌「JAMAサージャリー」に発表された。

減量手術用の医療機器を扱うメドトロニック社の出資で、2万人あまりの対象者を6年間以上、追跡した研究だ。

そのデータによると、新型コロナの検査で陽性反応を示す率は、減量手術を受けたグループが9.1%、受けていないグループが8.7%だった。手術したグループは新型コロナで入院したり、酸素吸入が必要になったり、重い症状を示したりする率が低いことも分かった。

研究チームは、新型コロナの重症化に対し、肥満は「修正可能なリスク要因」だと指摘。重要なのは減量手術そのものでなく、体重を減らすことだとしたうえで、体重が減れば重症化や死亡のリスクが大幅に抑えられると結論付けた。

https://www.cnn.co.jp/fringe/35181751.html