厳しい冬の寒さは、今に始まったことではありません。現在のような暖房器具がなかった頃は、どのようにしてカラダを温めていたのでしょうか? 
白湯など、昔ながらの温活方法を詳しく解説します。

いいことだらけ! 明日からはじめたい朝“白湯 (さゆ) ”

冷えには白湯が良いと聞いたことがある人も多いのではないでしょうか? とはいっても、なぜ良いのか、どんな良いことがあるのか、ということは分からないかたが多いと思います。
ここでは、明日の朝からさっそく実践したくなる白湯の魅力を「コンフィアンサ せき鍼灸院」セラピスト・市野さおりさんに紹介していただきます。

市野さおりさん 寝起きのカラダは、一日のうちでもっとも体温が低く、乾いた状態です。そこで試してもらいたいのが、“1杯の白湯を飲む”という習慣。
やかんで沸かしたお湯=白湯には、寒さで滞った血流を促進させ、血液を浄化してくれる作用が。胃腸への負担も少ないので、朝に摂る水分としては理想的です。
作り方のポイントは、コンロを使うこと。火にかけて沸騰させると“火”のパワーを取り入れられるというのが漢方の考え方。効果もより期待できます。
蒸気で水の中の不純物が飛ばされるので、味も驚くほどおいしくなります。

白湯のおいしい作り方

1:水道水をやかんに入れる。蒸気で不純物を飛ばすので、水道水でOK。気になる人は、浄水器を通した水を使って。
2:火にかけて沸騰させる。やかんを強火にかけ、沸騰したら少しだけ火を弱める。そのまま沸かし続け、15分後に火を止める。
3:マグカップに注ぎ、少し冷ましてから飲む。カラダに浸透しやすい温度は、体温+20°Cくらい。熱いまま飲みたい人は、空気を混ぜるように、すすって飲むと。

温活生活Q&A
Q:飲むと効果があるタイミングは? 
A:起きてすぐ、空腹の状態がベスト。
市野さおりさん 朝起きた直後、胃腸に何も入っていない状態で白湯を飲むと、胃腸のリンパや血液の流れが良くなり、カラダ全体に目覚めのスイッチが入ります。
ゆっくりでいいので、コップ1杯分、200〜250mlほどを朝食前に飲むようにしましょう。湯気を顔に軽くあてながら冷ますのもオススメ。食前に水分を摂ると、血糖値の上昇も防げます。

Q:やかんがない! 電気ケトルではだめ? 
A:3回沸かすと、味もおいしく。
市野さおりさん おいしい白湯を作るためには、沸騰させることでなるべくたくさん蒸気を飛ばし、カルキ成分などの不純物を取り除くのがポイント。
やむを得ず電気ケトルを使う場合は、最低3回は沸騰させてください。実際に飲み比べてみればわかると思いますが、1回沸かすのと3回沸かすのでは、
驚くほど味に違いが出て飲みやすくなります。

Q:お湯を沸かせない時は、どうやって飲めばいいの? 
A:スパイスをプラスすればOK。
市野さおりさん 白湯の効果を高めるには、火のパワーを取り込むことがポイント。でも、オフィスにいる時など、どうしてもお湯を沸かせないこともあるはず。
そんな時は、電気ポットやウォーターサーバーのお湯にスパイスをプラスする“スパイス白湯”がおすすめです。
作り方は、月桂樹や七味、ブラックペッパーなどのスパイスを、お好みでお湯に入れるだけ。それぞれに血流促進効果や胃腸を整える効果が。あたたまりもより長く実感できます。

市野さおりさん 「コンフィアンサ せき鍼灸院」セラピスト。『足裏分析リフレクソロジー』 (BABジャパン) 、『カラダの不調を整える スパイス白湯』 (宝島社) など著書多数。

https://news.yahoo.co.jp/articles/4ab5d5c4750f0e400ce990a5e30b8c45482f9a34