シェーンバッハ中将は今月21日、インド・ニューデリー訪問中に現地の防衛シンクタンクで講演した際、ロシアがウクライナを侵攻しようとしているなど、ばかげた発想だと発言。ロシアのプーチン大統領は、西側から対等に扱われたいだけだとも述べていた。
中将は、「(プーチン大統領が)本当に求めているのは敬意で、それを与えるのは簡単なことだし、おそらくあの人は敬意を払うに値する」とも発言。
中将はさらに、ロシアが2014年に併合したクリミア半島について、「あそこはもう失われた、もう二度と戻ってこない」と述べた。

ウクライナ外務省がこれに「絶対的に容認できない」と強く反発し、ドイツ大使に抗議するなどの事態を受けて、シェーンバッハ司令官は22日夜、「これ以上の悪影響を避けるため」、「ただちに」辞任すると発表した。

ロシアがウクライナとの国境に軍備を集結させている事態を前に、アメリカやイギリスを含む複数の北大西洋条約機構(NATO)加盟国がウクライナに武器や装備を提供、もしくは提供すると発表している。

しかし、ドイツはこれまで、武器提供を求めるウクライナの要請を断り、代わりに野戦病院の装備提供を申し出た。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ドイツ製武器をエストニア政府がウクライナに送ろうとするのも、ドイツ政府は介入して阻止したという。

https://www.bbc.com/japanese/60100421