フジテレビの番組「テラスハウス」に出演したプロレスラー木村花さん=当時(22)=が会員制交流サイト(SNS)で誹謗(ひぼう)中傷を受けた後に死去した問題で、インターネット上の中傷根絶を目指す母響子さんの活動に対し「花さんの名前で金集め」などとツイッターに書き込んだとして、
響子さんが投稿者の情報開示を広島県内のプロバイダー(接続事業者)に求める訴えを広島地裁に起こしたことが28日、分かった。響子さん側は投稿者への損害賠償請求も準備しているという。

 訴状によると、投稿者は2021年4月、刑法の侮辱罪の厳罰化を訴える響子さんについて「厳罰化を唱えながら自分への否定的意見を誹謗中傷だと言う。見事な言論封殺で開いた口が塞がりません。これは間違いなく被害者ビジネスですね」などと書き込んだ。

 響子さんは「投稿は真実に反し、名誉権を侵害している」と主張。投稿者の名前や住所、電話番号、メールアドレスの開示を求めている。

 響子さんは21年9月、ネット上の中傷根絶を目指してNPO法人「リメンバー・ハナ」を設立。国などにSNS対策を働き掛けるほか、若者への教育活動などに取り組んでいる。

 ネット上の中傷を巡っては、20年5月に自死した花さんがSNS上で誹謗中傷を受けていたことが明らかになり社会問題化。法務省は侮辱罪を厳罰化し、懲役刑を導入する方針を固めた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0b6c808a5eb2a17180ab4cc296f0354f3d8124b3