ローランド・エメリッヒ監督、『ゴジラ』ハリウッド版は「やりたくなかった」

『インデペンデンス・デイ』シリーズをはじめ、『デイ・アフター・トゥモロー』(2004)などでおなじみのディザスター映画の巨匠、ローランド・エメリッヒ。1998年には、『ゴジラ』のハリウッド版を手掛けていたが、どうやら本作の監督を引き受けたくはなかったようだ。

ローランド・エメリッヒ監督は、『インデペンデンス・デイ』(1996)を発表した後、小惑星が地球に衝突する危機を描く映画を企画していたようだが、その代わりに、『GODZILLA』を手掛けることになった。
The Hollywood Reporterのインタビューにてエメリッヒ監督は、「『ゴジラ』はやりたくありませんでした」と吐露している。
製作側から前代未聞の契約を提示されたというが、エメリッヒ監督は相手が受け入れられないであろう提案を返すことにしたのだ。「“腹の大きいゴジラにはしません。トカゲにします”と伝えましたよ」。

これはエメリッヒ監督にとって依頼を断る口実だったが、「(『ゴジラ』のオーナーである東宝に)“それではこれを新しいゴジラ、ハリウッド・ゴジラと呼ぶことにしましょう”」と言われてしまったようで、それは監督にとっても意表を突かれる展開だったようだ。
「“しまった!”と思いましたよ。隕石災害映画に取り組んでいたのですが、『ゴジラ』を作ることになり流れてしまいました。そこに突然、マイケル・ベイが現れて、彼が先にやることになってしまったわけです」。
ブルース・ウィリスが主演を務め世界中で記録的な興行収入を叩き出した映画、『アルマゲドン』(1998)に先を越されてしまったわけだ。

ちなみにエメリッヒ監督の最新作『Moonfall(原題)』は、謎の力によって軌道から外れた月が地球に迫ってくる物語。当時、監督が製作できなかった企画への想いが込められていそうだ。同作は、2022年2月4日に米国公開予定である。
https://theriver.jp/godzilla-didnt-want-make-emmerich/