Apple Musicが、頑固一徹ロックレジェンド、ニール・ヤングがSpotifyから楽曲を引き揚げたいざこざに便乗し、すかさずヤングの特集ページを設置。
ヤングとともにSpotifyに愛想を尽かすかもしれないファンに両手を拡げてウェルカムしています。
ニール・ヤングが新型コロナの誤情報を拡散しているジョー・ローガンのポッドキャストと同じプラットフォームに自分の楽曲を公開し続けるのは我慢ならぬとして、
Spotifyから楽曲を引き揚げると言い出したのは1月27日のこと。そして翌日には実際に楽曲がSpotifyから削除されました。
Spotifyはヤングからの非難に対して「新型コロナの誤情報を含むポッドキャストコンテンツをこれまでに2万件も削除してきた」と釈明し、ヤングに対しては「近いうちに彼を再び迎え入れたい」とコメントを出しました。
しかし、肝心のヤングからの要求であるジョー・ローガンのポッドキャストに関しては手を付けませんでした。
Spotifyは陰謀論や反ワクチン的な内容を扱いつつも非常に人気があるジョー・ローガンとの独占配信契約に1億ドルを投じたとされており、おいそれとローガンのポッドキャストを削除したくない模様。
あるいは、ローガンとの契約にコンテンツ削除に関する違約金などの条項があるのかもしれません。
ニール・ヤングの楽曲がSpotifyから消えたことがにわかにTwitterでトレンドになった頃、それを商機ととらえたのはSpotifyのライバルApple Musicでした。
Apple Musicは「We Love Neil」と題した特集ページを作り、そこに人気アルバムや最新の楽曲、プレイリストなどを並べました(「We Love Joni Too」としてヤングに賛同したジョニ・ミッチェルもプロモートしています)。
またそれだけでなく、一部のiPhoneユーザーには特集ページができたことを通知で知らせるなど宣伝もしっかりしていました。
なお、ニール・ヤングと同世代のやはりロックレジェンドであるピーター・フランプトンは、ニール・ヤングがジョー・ローガンのポッドキャストを嫌ってSpotifyから楽曲を引き揚げたことについて、賛同の意思を表明し、
「ニール、いいね！私はいつもアップルユーザーだよ。そこにジョー・ローガンはいないからね！」とツイートし、Apple Musicをヤング(やそのファン)に勧めています
(ただ、アップルは単体のPodcastアプリでジョー・ローガンとは別の陰謀論者であるスティーブ・バノンをホストしていますが)。
一方、往年の「コパカバーナ」の大ヒットで知られるレジェンドシンガー、バリー・マニロウもヤングの行動を尊重して自身もSpotifyから楽曲を引き揚げるとを宣言したとの話がSNSで広まりましたが、
こちらは本人が「私や私の代理人が述べたものではない」とツイート、どうやらデマだったようです。
しかし逆に楽曲引き揚げをしなかったことが残念だと非難のコメントがつくなど、無関係なのにとんだとばっちりになってしまっていました。
https://japanese.engadget.com/apple-music-neil-young-page-215028690.html
