共産、参院選へいらだち 立民「共闘白紙」、協議見通せず

 「協議なしに一方的に白紙にするという議論は成り立たない」。共産党の志位和夫委員長は2日のツイッターで、泉氏発言に不快感をあらわにした。
 共産党が問題にするのは先月31日の泉氏の発言。泉氏はBSフジの番組で「(共産党との)これまでの連携は白紙にする」と述べていた。
 昨年の衆院選で、共産党は立民などと選挙協力を実施。立民、共産両党は政権獲得時の「限定的な閣外からの協力」で合意していた。このため、共産側は「泉氏発言は一方的にほごにするもので受け入れられない」(幹部)と反発。両党の話し合いでの「決着」を求めている。
 しかし、立民は政党間協議に慎重だ。先月27日に公表した衆院選の総括で、共産党との連携について「想定していた結果は伴わなかった」と明記。「閣外からの協力」に関しても「慎重に対応する必要がある」と記載した。支持団体の連合も「共産との関係はあり得ない」(芳野友子会長)などと決別を求めている。
 立民側は政党間協議を先送りしており、泉氏は同じBS番組で27日の立民党大会までは応じられないとの考えを示した。党内には「今回は党本部で決めずに、地方に任せた方がいい」(幹部)との声があり、地方組織レベルの協議にとどめたい方針とみられる。
 これに対し、共産党は早期協議を迫る立場を堅持。同党幹部は「立民党大会まで待てない」と嘆き、別の幹部も「党本部の合意がないと地方に説明できない」といらだちを隠さない。
 煮え切らない立民に共産党は改選数1の1人区で独自候補擁立を進める。群馬、福井、鹿児島に加え、4日には奈良で候補擁立を発表した。
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