熊本県にソニーグループと合弁で工場をつくる台湾積体電路製造(TSMC)への補助金の条件など、政府の半導体支援の枠組みが固まった。かつては世界をリードした日本の半導体産業は復活できるのか。経済産業省の「半導体・デジタル産業戦略検討会議」の座長で、半導体製造装置大手の東京エレクトロンの東哲郎元社長(72)に聞いた。

 ――TSMCの工場への補助金など半導体産業のために政府は6千億円超の支援をします。

 「復活に10年かける覚悟で取り組み、10兆円は必要だ。TSMCを中心に技術的な基盤をつくり、日本が遅れている(演算処理する)ロジック半導体に本腰を入れる必要がある。最初の5年間で人材を含めて技術をそろえ、後半5年で軌道にのせる。最初は政府が中心になって支援し、その後は民間の資金を呼び込む流れをつくるべきだ」

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