NHK字幕問題、担当ディレクターら2人に停職処分…「裏付け取材が行われないまま放送」


NHKは10日、不確実な字幕をつけてドキュメンタリーを放送したBS1スペシャル「河瀬直美が見つめた東京五輪」について、「あいまいな情報をもとに、裏付け取材が行われないまま、番組の制作が進み、上司によるチェックも十分行われず、誤った内容の字幕をつけたシーンが放送された」などとして、制作した大阪拠点放送局の30代の担当ディレクターと40代のチーフ・プロデューサーを、それぞれ停職1か月とするなどの懲戒処分を発表した。角英夫局長は報酬の10%を2か月自主返納する。

NHK放送センター
 番組は東京五輪の公式記録映画を製作する映画監督の河瀬直美さんに密着するドキュメンタリーとして、大阪局が制作。昨年12月26日、BS1で放送した。その中で、製作チームのメンバーがインタビューした男性について、「五輪反対デモに参加しているという男性」「実はお金をもらって動員されていると打ち明けた」と、確認が不十分な字幕をつけて放送。NHKは1月9日になって、おわびを放送していた。

https://www.yomiuri.co.jp/culture/20220210-OYT1T50276/