NHK五輪番組の虚偽字幕問題 河瀬直美さんは市民団体の公開質問状に回答せず

昨年末に放送されたNHKの番組「河瀬直美が見つめた東京五輪」で、五輪反対デモの参加者が金銭をもらって動員されたとする偽りの内容の字幕が流された問題を巡り、実際にデモを行っていた市民団体「オリンピック災害おことわり連絡会」は15日、映画監督の河瀬直美さんらに送った公開質問状について、回答がなかったと明らかにした。

◆市民団体による質問項目は次の通り

1.島田氏が当該男性に最初に取材を申し込んだのはいつで、どこですか?

2.五輪記録映画の取材なのに、五輪反対デモに参加していると確認できない男性を取材したのはなぜですか?

3.河瀬氏も島田氏も「NHKの放送内容は公式記録映画チームの取材した内容と異なる」と述べていますが、実際に男性に取材した内容はいかなるものでしたか? なぜ明らかにされないのですか?

4.島田氏の数ある取材対象の中から、当該男性の取材にNHKが同行することになったのはなぜですか?

5.オンエアされた番組の問題のテロップを最初に見たのはいつですか? それ以降、なぜすぐにNHKに抗議せず、沈黙していたのですか?

6.「プロの反対側」とは、具体的にどのような人々のことを指すのですか?

7.改めて、島田氏が撮影し、河瀬氏がチェックされた素材映像の中に、当該男性が映ったものが含まれていたのではありませんか?

8.島田氏の取材が今回のねつ造の要因になったことを考えれば、五輪反対デモの主催者や参加者に対して、島田氏と河瀬氏からも謝罪がなされるべきと考えますが、それが行われていないのはなぜですか? また、今後謝罪される意志はありますか?

9.NHKによるねつ造に加担された以上、公式記録映画の製作は断念されるべきと考えますが、いかがですか?

https://www.tokyo-np.co.jp/article/159014