大阪市長「忙しくて先送りに」 感染者共有システムの外部委託不備で

大阪市で新型コロナウイルスの感染者情報共有システム「HER―SYS(ハーシス)」への入力作業を外部の業者に委託した際、必要な手続きを経ずに、口頭で9650万円の見積もりを取って発注した問題で、同市の松井一郎市長は18日、不適切な対応と認め陳謝した。

記者団に「きちっとした契約を結んでおくのは当然のことだ」と述べた。

大阪市では感染急拡大に伴い1月下旬から2月上旬にかけ、保健所によるハーシスへの入力作業が追い付かず、計約2万人分が一時統計に反映されていなかった。

このため、市は入力業務の外部委託を検討。同14日までに保健所と業者の間で業務内容や見積額について話し合い、16日から実際の入力を始めていたが、業務内容の指示書や見積書を書面で交わしていなかった。

17日の市議会委員会で自民党市議が指摘し、市側が不備を認めた。

松井氏は「業務の忙しさもあり、担当部局が先送りにしてしまった」と釈明。同日中に正式な契約を締結したとし、法令上の問題はないと強調した。業者はこれまでも保健所の他の事務作業を担っているという。

https://www.sankei.com/article/20220218-HU5HC4IBWVJELHQUNBWZWBJMT4/